バランスファンドで【バランスを崩す】パターン
自分でポートフォリオのバランスを考えずに分散してくれ、リバランスもしてくれるバランスファンドは手軽で良いです。
しかし、いいところばかりではありません。
バランスファンドには負の部分、コストとアンバランスがあります。
コスト(信託報酬)は高め
バランス型は調整してくれる分、信託報酬は割高になります。それでも支払うべきコストかどうかはきちんと判断する必要です。
例えば、eMAXIS バランス(4資産均等型)0.55%。
それぞれを個別に買うと、
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)0.15%
eMAXIS Slim国内債券インデックス0.13%
eMAXIS Slim先進国株式インデックス0.10%
eMAXIS Slim先進国債券インデックス0.15%
これを、1万円に対して信託報酬が年間でいくらになるか計算してみました。
eMAXIS バランス(4資産均等型)は55円の負担になります。
それぞれを個別に2500円ずつ買うと、
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX) 3.75円
eMAXIS Slim国内債券インデックス0.13% 3.25円
eMAXIS Slim先進国株式インデックス0.10% 2.5円
eMAXIS Slim先進国債券インデックス0.15% 3.75円
バランス型をばらして買えば、合計で13.25円の負担で済むのです。
これを1万円で比較すると41.75円の差。
10万円で415.5円。
100万円で4155円。
始めるときは少額で気にならない程度の差が、年月の経過とともに、負担は大きくなるばかりです。
運用してくれる人にリバランスなどの作業をお願いしているので信託報酬はお礼と考えればよいですが、自分でポートフォリオを組んで費用を下げることも可能です。
後から変えるのはついつい億劫になりがち。
始めるときに比較検討して、コストを下げられる部分は、下げておきましょう。
バランスファンドでバランスが取れるわけではない
ファンド側で決められているバランスが必ずしも適当であるわけではないです。
いつまでにどれくらいの資産を築くのか、築けるのか。
リスク(価格の下落と上昇)にどれくらい耐えられるか。
意思やプランを確認しないと、より良いバランスのとり方というのが浮き上がって来ます。
最初から決められているバランスファンドの場合は、ファンド側に合わせて自分を納得させるしかありません。
4資産分散のバランス型投資信託の場合、日本株・外国株式・国内債券・外国債券に25%ずつ配分されます。
しかし、世界の株式市場に占める日本株の割合は5.84%です。(*MSCI社より)(2021年8月31日時点)
4資産分散のバランス型を選ぶと、世界のバランスには対応できず、日本株の占める割合が大きくなりすぎてしまいます。
さらに、今後生涯で得られる収入、現在ある貯金などの資産まで含めて考えないと、ポートフォリオとしては不十分です。
近視眼的にリスクを捉えると、自分の資産のほとんどが現金などのリスクが低いものになり、リターンがほぼ見込めないということにもなりかねません。
インデックスの重なりにも注意
ご自身で、バランス型以外の投資信託を選ぶケースもあります。
トータルで計算すると、やたらと特定の資産の比率が高くなっているということもあります。
1万円毎月投資する中で、50%は4資産バランス型にして、50%を国内株式インデックスファンドとした場合。
どちらも、日本株のインデックスがTOPIX連動だったとすると、投資先の6割以上が日本株になります。
せっかく自分で選んだのに、バランスが崩れているというような意図していないことが起こってしまいます。
預貯金含めて全体の資産の中でのバランスを見られるようにしましょう。
この基本的な配分を、最初に作成すれば、その後はルールに則って運用するだけなので驚くほど簡単に資産形成ができるようになりますよ。
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