両方できる!?企業型確定拠出年金とiDeCo
マッチング拠出ができる、もしくは企業型確定拠出年金(DC)とiDeCoの併用が規約の変更で認められていればよいのですが、できない方は2022年10月からのiDeCo併用を待っている方も多いですよね。
今回は、2022年10月1日からできるようになる企業型DC加入者のiDeCo加入の要件緩和についてです。
企業型DCで今回iDeCoにも入れるようになる対象者は6割程度か
運営管理機関連絡協議会『確定拠出年金統計資料』(2020年3月末)によると、企業型DCの全規約数6,380のうち、2,564がマッチング拠出を導入していますので、約4割がマッチング拠出ができるようになっています。
一方で、6割はマッチング拠出ができませんので、こういった方はiDeCoへの加入を検討することになります。
企業型DCとiDeCo併用はハードルが高すぎ!でした
2022年10月より前は、企業型DCでiDeCoに入るには、まず企業型DCの規約を「iDeCoに入ってもいいよ」と労使合意して変更が必要です。
なおかつ、事業主掛金の上限を月額5.5万円から月額3.5万円に引き下げた企業の従業員に限られていました。
これらの条件がなくなり、企業型DCに入られている方も、iDeCoに加入できるようになります。
企業型DCとiDeCo両方入る場合の注意点
・iDeCoの掛金拠出は月額2万円までが上限です。
iDeCoの掛金の拠出限度額は、月額で5.5万円-企業型DCで会社が出している金額となります。
ただし、企業型DCの金額が少ない方でも、2万円を超えてiDeCoに拠出することはできません。
<例1:企業型DCとして会社が毎月1万円を拠出している場合>
5.5万円-1万円=4.5万円となりますが、自分でiDeCoに出せるのは、2万円までとなります。
この場合、確定拠出年金として毎月口座に入るのは、企業型DC(1万円)とiDeCo(2万円)合わせて3万円となります。
<例2:企業型DCとして会社が4万円を拠出している場合>
5.5万円-4万円=1.5万円iDeCoの上限は2万円ですが、iDeCoに1.5万円を出すと、企業型DC(4万円)とiDeCo(1.5万円)合わせて5.5万円となりますので2万円の上限枠、めいっぱいは使えません。
iDeCoの掛金は所得控除になりますので、無制限もしくは限度額を超えられる状態にすると不公平感が増します。
所得の高い人ほど控除枠が大きくなり、税の大事な機能である富の再分配ができなくなっていくのです。
また、老後の資産形成も所得の高い人が有利になりすぎてしまいます。
なお、確定給付企業年金(DB)等の他制度にも加入している場合は、上限額が異なります。
勤務先からの案内に従ってください。
・マッチング拠出かiDeCoかはどちらか選ぶ
マッチング拠出を選択している場合にはiDeCoへの加入はできません。
マッチング拠出にするか、iDeCoにするかはどちらかを選ぶ必要があります。
・企業型DCで毎月拠出でない方もiDeCoには加入できません。
企業型DCの事業主掛金が各月の拠出限度額の範囲内での各月拠出となっていない場合は、iDeCoには加入できません。
2018年1月1日から企業型DCの事業主掛金とiDeCoの掛金については、毎月だけでなく、決められた月にまとめて拠出する(いわゆる年単位拠出)することもできるようになっています。
あまり対象者は多くないと思いますが、企業型DCが毎月ではなく、ボーナス月や年一回となっている人は要注意です。
2022年10月から企業型DCでiDeCoに加入するには「各月拠出」、つまり毎月掛金を積み立てている方に限ります。
毎月でない場合はiDeCoの併用はできるようにはなりません。
実際の手続き方法が案内されるのは2022年夏頃になると思います。
それまでは
①日頃の生活費から、今後iDeCoに回したい分を除けておく
②つみたてNISAを有効活用するなどして、準備をしておくのも一つの手です。
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