お金を増やす前に知っておきたいこと〜NISAの基本を押さえよう

前回は、資産形成の第一歩として「お守りのお金=生活防衛資金」を貯めることの重要性をお話しました。

今回は、生活防衛資金が貯まった次のステップ、「やりたいことのためのお金」の作り方と、NISA口座の基本についてお話しします。

やりたいこと・欲しいものを手に入れるためのお金

前回お話しした通り、お金を貯める目的は大きく2つあります。

もしものときのため(生活防衛資金)
やりたいこと・欲しいものを手に入れるため


お守りのお金=生活防衛資金はお守りですから、よほどのことがない限り、手放す、つまり使うことはありません。

ですので、そのお守り分が貯まったら、いよいよ次の段階、やりたいことや欲しいものを手に入れるためにお金を作っていく段階です。

やりたいことは人によってさまざまですよね。
マイホームの購入、子どもの教育費、老後の生活費、旅行や趣味のための資金。

金額も時期も人それぞれですが、共通しているのは「ただ貯めるだけでは足りないかもしれない」という点です。

銀行の普通預金金利も最近は少しは利息が付くようになってきましたが、物価の値上がりと比較すると金利は低いです。

お金を預けておくだけでは買えるものはどんどん減ってしまう。

そこで活用したいのがNISA口座です。
銀行に寝かせておくだけでなく、NISA口座を使って育てていくイメージです。

NISAとは?

NISAとは「少額投資非課税制度」のことです。

株式や投資信託への投資で得られた利益が、非課税になる制度です。

NISA口座で購入することができるのは、株式や投資信託などでリスクのある(値動きのある)商品です。

銀行預金はNISA口座の中に含むことができません。

通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかります。

たとえば株を買って10万円値上がりして売った場合で考えてみます。

値上がりした分(利益)の10万円のうち、約2万円が税金として引かれ、手元に残るのは約8万円です。

NISAを使うと、この税金がかからないため、10万円まるまる受け取ることができます。

私たちが投資をする場合、自分でコントロールできるのは、企業の業績や株価ではありません。

上がった!下がった!と騒いでいる人もいますが、それは数字に踊らされているだけ。

自分でコントロールできるのは税金とコストです。

だからこそ、税金がかからないNISAは積極的に活用したい制度です。

なお、NISA口座は証券会社や銀行などで開設できますが、一人1口座しか持てません。

金融機関の異動も年末にできますが、書類の提出などの手続きが必要です。

金融機関によって、コストの低い商品がない、自分が購入したいと思っていた商品の取り扱いがないなどの不都合も生じます。

どの金融機関で開設するかは慎重に選びましょう。

NISAの2つの枠

NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがあります。

年間の非課税枠はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、合計360万円まで利用できます。

この枠は1年の限度額ですが、1年ですべて投資しなければいけないわけではありません。

一人あたりの生涯の投資上限額は1800万円です。

この1800万円に達するまでには、最低でも5年かかりますが、あくまでも自分のペースで。
何年かかっても構いません。

初めての方は、まずはつみたて投資枠から始めることをおすすめします。

つみたて投資枠ではコストの低く、長期投資に適している金融庁の基準を満たした商品しか対象にならないからです。

初心者でも商品選びで大きく失敗しにくい仕組みになっています。

つみたて投資枠の上限まで使えるようになったら、次のステップとして成長投資枠を検討しましょう。

成長投資枠ではつみたて投資枠と同じ商品を購入しても構いませんが、個別株やREITなど、より幅広い商品も購入できます。

ただし、その分リスクの高い商品も含まれるため、ある程度の知識と経験を積んでからが安心です。

NISAで気をつけたいこと

NISAは非常に便利な制度ですが、注意点もあります。

一見、儲かりそうな商品は、値上がりするだけではなく値下がりするリスクもあります。

値上がりしそうな商品に飛びついたりするのは避けましょう

上記でも書いた通り、自分でコントロールできるのは税金とコストです。

さらに、NISAは損をした場合、他の口座との損益通算ができません。

通常の特定口座や一般口座であれば、ある商品で損が出ても別の商品の利益と相殺して税金を減らすことができます。

そして、その損は確定申告することで3年間繰り越すことができるのです。

しかしNISA口座ではこれができないため、損をするとそのままマイナスになるだけです。

だからこそ、奇をてらった商品より、無難な商品をコツコツ積み立てる方が、心穏やかに結果を出す近道になります。

本当にリスクを取った投資をしたい場合は、NISA口座ではなく特定口座などで行いましょう。

NISA制度を活用して「貯める」から「育てる」へ

生活防衛資金が貯まったら、次はやりたいことのためのお金を作る段階です。

その手段として、税金のかからないNISA口座を積極的に活用しましょう。

次回はNISA口座を開設するステップについてお話します。

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