NISAを活用する前にやるべきこと~お金を貯める「本当の目的」

SNSや職場でNISAの話題を見かけない日はありません。
「周りがやってるから焦る……」
「私も早く何か始めなきゃ、乗り遅れちゃうかも」
そんな風に感じている方も多いのではないでしょうか。
ですが、「周りがやってるから、で始めない!」というのが、実は資産形成で一番大切なポイントです。
今回は、NISAを検討する前にじっくり決めるべき、あなた自身の「お金を貯める本当の目的」と、投資の前に絶対外せない「お守りのお金=生活防衛資金」についてお話しします。
「みんな始めてるから…」でNISAに飛びつくと損をする!
NISA制度が普及し、口座数は2025年12⽉末で2,826万⼝座になりました。
(出典:2026年2月18日発表金融庁「NISA口座の利用状況調査」)
証券口座を開設して資産形成・資産運用を始める人が増えてきましたね。
それ自体はとても良いことだと思います。
ただ、NISAが「魔法の杖」のように扱われ、制度に囚われすぎている人も多いなとも感じています。
投資を始める前にはまずお守りのお金「生活防衛資金」を確保する必要があります。
そこを飛ばしてNISAに飛びつくと、お金が必要なときに損をしているのにNISA口座の中にしかお金がないから取り崩さなければならないことにもなりかねません。
NISAで資産形成!その前に。
そもそも、みなさんはなぜお金を貯めるのでしょうか?
まずここから考えてみましょう。
お金を貯める2つの目的
お金を貯める理由は人それぞれですが、整理すると大きく2つに分けられます。
- もしものときのため(生活防衛資金とも呼ばれます)
- やりたいこと・欲しいものを手に入れるため
今回は「1. もしものときのため」を深掘りします。
もしものときのためのお金=「生活防衛資金」とは?
普段の生活費(食費・住居費・被服費など)とは別に、突発的に発生する出費があります。
こういうときのために貯めておくお金です。お守りとして持っておく貯金ですね。
- 病気・怪我の医療費
- 冠婚葬祭の費用
- 家電や車の急な修繕費
こうした費用は、いつ発生するか予測できません。
さらに、人生において大きな影響を及ぼすのは「働けなくなったとき」のお金です。
病気やケガ、家族の介護など、さまざまな理由で急に収入が途絶えることがあります。
そのとき、まとまった預金があれば、当面の生活費をそこから賄いながら時間を稼ぐことができます。
さらに時間に余裕があれば、
- 傷病手当金などの公的制度を調べたり、会社にお願いしたりする
- 会社や専門家に相談する
- 次の選択肢をゆっくり考える
こういった行動が取れるようになります。
逆に、お金がないと焦りから判断を誤るリスクも高まります。
「保険に入ればいい」では足りない理由
「万が一のためには保険があるから大丈夫」と思う方もいるかもしれません。
お金が貯められないから、保険に入るというのもよく聞く話です。
でも、よく考えてみましょう。
保険はあくまで契約した支払事由に該当した場合のみお金が受け取れる仕組みです。
該当しなければ、1円も入ってこないのです。
死亡保険は、亡くならなければお金は入ってきません。
「三大疾病特約」をつけても、対象はがん・急性心筋梗塞・脳卒中に限られます。
がん保険はがんに罹らなければ、年金保険も一定の年齢に達しなければ、お金は受け取れません。
自分が必要なときに使えないお金を貯めても仕方がありません。
だからこそ、保険とは別に自分の預金口座でお金を貯めておくことが大切です。
なお、帰省や旅行など「ある程度見通しが立てられる出費」は、計画的に通常の生活費として扱えばよいです。
突発的な出費とは切り分けて考えましょう。
生活防衛資金はどれくらい必要?
目安として、よく言われるのが以下の2パターンです。
- 一般的な方(会社員・自営業の方など) ⇒ 生活費の約12ヶ月分
- 会社の福利厚生が手厚い人 ⇒ 生活費の約3ヶ月分でも可
まずはこの「生活防衛資金」を作ることが、資産形成の第一歩です。
お金を貯める「目的」を、まず明確にしよう
お金を貯める前に、まず「何のために貯めるのか」を明確にすることが大切です。
その第一歩が、もしものときのためのお守りのお金、生活防衛資金を作ること。
NISAや投資の話は、その次のステップです。
次回は「やりたいこと・欲しいものを手に入れるためのお金の貯め方」と、NISAをどう活用するかについてお話しします。
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