医療保険は必要?お得なもらえるお金を知ってコスト削減!
ガンになったら困るし、やっぱり医療保険くらい入っておいたほうがいい?
そんな思い込みやめちゃいましょう。
今日は、医療保険に入る前に知っておきたい「もらえるお金」についてのお話です。
健康保険外で自己負担でかかるお金
皆さんは、健康保険証をお持ちだと思います。
これは、医療費が最大3割負担になる魔法のカード。
健康保険証を持っているだけで、ある程度の保険にすでに入っているとも言える制度で、国民皆保険制度といいます。
さらに、お子さんは医療費無料や助成制度がある市区町村も多いです。
健康保険証で3割負担にならないのは、医療費以外にかかるお金として
- 入院をした際の食事代の一部
- 希望した場合の差額ベッド代
- その他のご自身とご家族の病院までの交通費など
があります。
厚生労働省の推計平均在院日数という統計を見ると、
2020年2月の平均の入院日数は、入院者全体で29.9日です。
これは入院期間の長い高齢者の方も入っていますのでサラリーマンの方だと11.5日となっています。
老後に向けて医療保険に入っていないと大変なことになるか?というと、まず既往歴がある方は医療保険に入ることができなかったり、保険料が高くなってしまったりすることがあります。誰しも年を取れば、どうしても病気になったり、体が痛くなったりということはあるものです。この医療費以外にかかるお金は、貯金で用意しておきたいお金です。
高額療養費制度~医療費の支払いは上限額があるのです。
もしも病気になった場合にもらえるお金もあります。
高額療養費制度は、1日から月末までの1ヶ月間で自己負担限度額を超えた部分が、申請によって払い戻される制度です。
事前に見通しが立っている場合は、限度額適用認定証を事前に取って提示すれば便利です。
これは、世帯で合算することができます。
自己負担の減額というのは所得と年齢によっても異なります。
70歳未満の方で、年収約370~約770万円の方の場合、80,100円+(1ヶ月にかかった医療費-267,000円)×1%が上限額となり、残りは還付されます。
4ヶ月以上の長期療養になった場合は、多数該当となり、さらに負担は下がります。
ここの1ヶ月にかかった医療費というのは、実際に支払った医療費ではなく、病院等が医療費として請求した金額です。
ですから、3割負担した金額ではなくて、10割の金額ということになります。
例えば、100万円の医療費がかかった場合は、まず、窓口負担は3割ですから、自己負担は30万円です。
さらに、負担の限度額を計算すると、
80,100+(100万-267,000)x1%=87,430円
これが、自己負担限度額です。
よって、戻ってくる(還付される)金額は
30万円-87430円の212,570円となります。
計算が難しいと感じた人は、協会けんぽのホームページで試算もできます。
最近は、病院でもお会計のところに案内が貼ってあったり、説明をしてくれるようになっていますので、ひょっとして該当するかもと思ったら、病院の受付で聞いてみましょう。
仕事を長く休むことになったときに使うお得な制度・・・傷病手当金
傷病手当金は病気やケガで仕事を休み、会社から十分な報酬給料が受けられない時にもらえるお金です。
この傷病手当金は、休業中の生活を保障するために支給されます。
病気やけがで仕事に行けず、給料がもらえなかった方、減額された方が、3日間続けて休んだあとの4日目から支給されるということになります。
3日間休んだ後、4日目にちょっと出社して、5日目から休んだというような場合でも大丈夫です。
支給される額は休業1日につき標準報酬日額の2/3となっています。
ねんきん定期便を見ると、直近の12ヶ月に支払った「標準報酬月額」が載っています。これを一日あたり(出勤日数ではなくカレンダーにある日数です。)に直すと、標準報酬日額が概算できます。
厳密にはお給料の中に含まれる手当もありますので、必要な場合は勤め先に確認してください。
なお、この制度は健康保険組合が提供している制度です。会社から給料を若干もらえた場合は、その部分を引いた残りの部分が支給されます。
支給される期間は、支給されることとなった日から1年6ヶ月間です。
この期間に社会復帰ができない場合は、障害年金などさらに公的な支援を受けられるかの審査を進めます。
なお、傷病手当金は健康保険組合等で実施されている制度なので、国民健康保険の方と、扶養に入っている方は対象外です。
国民健康保険の方は、小規模企業共済や所得補償保険、就業不能保険、医療保険などで備えることになります。
ただし、国保の方も新型コロナウイルス感染症に感染したときは対象となっていますので、
お住いの市区町村役所窓口で聞いてみてください。
扶養の方は、医療保険で備えるということになります。主婦の方で、夫には医療保険を掛けているのに、自分は掛けていないという人、間違っています!
逆です。
社会保険料を払っていない扶養に入っている方こそ、民間の医療保険への加入が重要です。
医療保険の見直しは必要?タイミングは?
今回は、医療費がかかる時にもらえるお金、健康保険制度、高額療養費制度、傷病手当金について解説しました。
保険は心配・不安なことに備えて入るので、病気になったり、亡くなったりしないともらえないお金です。
民間の保険にはお祝い金などもありますが、貯金であれば使わずに残っているお金ですから、当たり前といえば当たり前です。
本当は自分で出したお金を返してもらっているだけなのに、嬉しいと思ってしまうのが人間の心理ですね。
毎月保険料として引き落とされているお金を、例えば積立定期預金にしておくだけでも、病気にならなければ、美味しいものを食べたり、旅行に行ったりと楽しいことに使うことができます。
例えば保険料を月々5000円支払っていたら、年間で6万円、20年間払い続けていると120万円にもなってしまいます。
しかし、健康保険で医療費自己負担は多くても3割、さらには、高額療養費制度もありますので、病気で120万円も医療費が掛かるということはなかなかありません。
軽症で無事だったケースの場合は、「病気になって儲かっちゃった!」という方もいらっしゃいますが、今までに支払った保険料を取り返すのは相当な病気をしないと難しいです。
そのように考えると、高額な医療保険に入らなくても、しっかり貯金をしておけば十分だとも言えます。その分、ずっとお得に、損がなく人生楽しくすることにお金を使うことができます。
保険に入ったからといって病気にかからなくなるわけではありません。
保険の見直しタイミングはいつかと言えば、
今
家を買うときやお子さんが生まれたときなどに見直す方が多いですが、大きなお金の動きがある時に保険を見直すと、どうしても入りすぎになってしまいます。
お得な制度を知って、上手に節約しちゃいましょう!
それでは、今日のまとめです。
1. 入院することになった場合、食事代や差額ベッド代、交通費など、医療費以外にかかるお金も用意しておく必要があります。
2. 病気や怪我をした場合、高額療養費制度、傷病手当金など、お金を受け取れるお得な制度がありますので、しっかり逃さず申請してもらいましょう。
3. 入院時の費用は健康保険やその他の公的制度でまかなえるものも多くあるため、高額な保険に入らなくても、貯金をしっかりすれば大丈夫です。
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