iDeCoの金融機関(運営管理機関)変更は大変!SBIオリジナル→セレクトプラン変更

 iDeCoは一人一口座しか開けられませんし、手数料やサービス、商品ラインナップにも差がありますので安易に金融機関を選んで始めてしまうと後でを変更することになります。金融機関は変更しませんでしたが、プランを変更して移管する手続きをしましたので、その時に起こったことです。

iDeCoの金融機関変更ではなく、プラン変更とは?

 iDeCoの口座開設をする金融機関(本来は運営管理機関ですが、金融機関と書きます。)はSBI証券でした。SBI証券がすごく良いと思っているわけでも、人におすすめするわけでもありません。

 その方によってより適した金融機関がありますので、金融機関選びはiDeCoの最も慎重にならなければならないところです。

 そもそも金融機関選びができるようになってきたのは近年のことであって、私がiDeCoを始めた2013年頃は商品はあまりまともな商品がない金融機関もあり、手数料も高かったりして、魅力的な金融機関が少なかったことも確かです。


SBI証券のiDeCoは「オリジナルプラン」と「セレクトプラン」の2コースある


 そういう事情があり、当時は無難であったSBI証券にしていたわけですが、2018年5月1日に施行されたiDeCoの法改正を受けて、商品数が多かったSBI証券は、「オリジナルプラン」と「セレクトプラン」の2つに分かれました。


 以前からやっている人は「オリジナルプラン」で多くの対象商品の中から投資信託を選んでいました。現在はSBI証券でiDeCoを新しく始める方は、オリジナルプランとセレクトプラン、いずれかを選ぶことができます。

 大きな違いはその商品数。多いから良いわけではありません。人はそんなに多くの選択肢から選ぶことはできないのです。


iDeCoで保有していた投資信託が除外予定商品に!その時どうなる?

 iDeCoの法改正で運用商品は35商品までと決まりましたので、オリジナルプランの中には除外予定商品というものもあります。除外予定商品は、除外が決定した時点で現金化されますので、運用商品を指定している意味がなくなってしまいます。


 しかも、投資先がほぼ同じようなインデックスファンドを見比べると手数料が微妙に違っていて、セレクトの方が安いのです。例えば、日経平均に連動するインデックスファンドを選ぶと、オリジナルプランではDCニッセイ日経225インデックスファンドAを、セレクトプランでは<購入・換金手数料なし> ニッセイ日経平均インデックスファンドを選ぶことになります。その信託報酬はそれぞれ0.1859%以内 0.154%ですので、これだけで0.035%の差が生じています
ただ、プランの選び方が違っただけなのに差が生じてしまう。
この不公平は、自分で解消するしかありません。


iDeCo変更手続き開始


 オリジナルであり続ける理由はありませんから、セレクトに変えようかと検討し、書類の取り寄せまではしてありました。取り寄せはしたものの、実際に書類を送付するのに時間がかかってしまっていました。

 人間、そんなものです。

 誰かが急かしてくれるか、きちんとToDoリストで管理しない限り、後回しになってしまいます。まして、iDeCoは一応できているわけですし。後回しにしていたものの、今年、緊急事態宣言で世の中が静かになっている間にプラン変更をやっと実施しました。


iDeCo変更手続きにかかる時間はどれくらい

 必要書類を送付して、変更されるのを待つのですが、このプランの変更でも持っていた運用商品(投資信託)は一回売却されて現金化されます。その結果、自分の資産配分を表す図はこのような黒い点に。

iDeCo移管時の保有資産の状況を表す円グラフ


 iDeCoは60歳まで引き出すことはできない。このことを、この黒い点は強く主張しているなと感じました。私個人の金融資産として存在はしているけれど、それを使うことはできない。お金の持つ役割のうち、尺度と貯蔵機能はありますが、交換という役割を果たすことができないということを、この黒い色が意味しています。


 書類を送付して、黒い点になるまで約2ヶ月。

 さらに、新しいプランに移るまで2週間ほどやきもきしながら待つという試練がありました。

 プラン変更でもやっぱり約3ヶ月はかかるようです。iDeCoは開設するのにも2-3ヶ月時間がかかりますが、プラン変更もあまり変わりませんでした。


iDeCoの金融機関変更の注意点

 最後に気付いたことは、プラン変更をするのであれば、金融機関の変更も含めて検討しなければならなかったということです。

 金融機関を変更する場合は移すときの手数料(手切れ金)がかかるケースもあります。SBI証券の場合の手切れ金は4400円掛かります。あっさり別れてくれる金融機関もあります。その事も含めて、プラン変更をするだけでよいのか、金融機関の変更をするのが良いのか、はたまた、iDeCoプラスといった中小企業事業者に適したiDeCoの制度があるのでそれを利用する道はないか、検討するべきでした。

 自分でやって失敗してみる。これも大事なことかもしれません。
金融機関の変更は、手間も時間も掛かりますので、おすすめはできません。やらずに済むのであれば、それが一番です。


だからこそ、iDeCoの最初の金融機関選びはとても重要です。


 今は運営管理機関も選ぶことが時代。ご相談にいらしてくださるお客様には、これからもこういった経験を活かしつつ、きちんとした情報提供をしていかれるよう努めます。


※本記述は、個人の体験に基づいて書いたものであり、特定の金融機関や金融商品をおすすめするものではありません。必ず、比較検討すること、ご自身で比較検討が難しい場合は、アドバイザーにコンサルティングを受けることをおすすめします。

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